北日本病害虫研究会報
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宮城県のダイズにおけるフタスジヒメハムシの発生消長と子実被害
加進 丈二畑中 教子大場 淳司
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2009 年 2009 巻 60 号 p. 189-192

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抄録

ダイズ黒斑粒の原因種であるフタスジヒメハムシについて,ダイズ生育期間における発生消長と子実被害との関係を調査した.成虫の発生盛期は,発芽直後の6 月中旬,開花期前後の7 月下旬~8 月上旬,子実肥大初期の8 月下旬~9 月上旬で,それぞれ越冬世代,第1 世代,第2 世代と考えられた.晩播栽培では越冬世代成虫の発生を回避したものの,次世代以降の成虫発生により莢の加害が生じ,被害粒率は標播栽培と差が認められなかった.また,晩生品種では中生品種に比べ加害期間が長くなったが,被害粒率に明瞭な差は認められなかった.このことから,本種を対象とした防除対策は,作型や品種によらず重要であることが明らかになった.

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© 2009 北日本病害虫研究会
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