日本写真学会誌
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放射線医用画像形成手段としてのスクリーンフィルム (SF) システムとコンピューテッドラジオグラフィ (CR) システム
本田 凡網谷 幸二中澤 正行
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2001 年 64 巻 2 号 p. 105-118

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抄録

SF (Screen-film) システムは長く医用診断画像として使用されてきており, それに対応するデジタル画像のCR (Computed Radiography) システムは, 今日すでに広く普及している。本稿では, SFシステムとCRシステムについて, 主に画質の観点から技術的に比較検討した結果を報告する。両システムの臨床比較に関する文献から, 乳房X線画像を除く一般X線撮影において, CRシステムはSFシステムと臨床的にほぼ同等であることがわかった。また, 胸部ポータブル撮影では, CRシステムがSFシステムに優るという報告が大勢を占めていた。今後, PACS (Picture Archiving and Comlnunication Systern) の普及によるデジタル化の進展が後押しとなって, FPD (Flat Panel X-ray Detector), X線CTそしてMRI等の医用デジタル画像技術とともに, CRシステムは更に発展するものと思われる。

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