光還元機構の写真技術と光硬化機構の印刷技術は,互いに影響し合って発展し,グラフィック・アーツ分野を築き上げた. 印刷において活字情報と写真画像を融合させたのは,光学的な網点形成技術であり,コンタクト・スクリーンと製版用リスフィルムの組合せで標準化された.さらにあらかじめ増感したPS版の工業製品が,グラフィック・システムへの本格的な移行を促進させた.写真製版のデジタル化は,スキャナーによる画像読み込みおよびDTP編集したデジタル網点出力により進んできた.そしてスキャナーの登場から約30年の時を経て,CTP刷版にレーザー描画できるプレートセッターの定着でフィルムレス化が本格化した.