日本写真学会誌
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写真産業の技術革新史 その6
-写真製版のグラフィック・アーツからシステムへの変遷
高田 俊二
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2020 年 83 巻 1 号 p. 56-64

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抄録

光還元機構の写真技術と光硬化機構の印刷技術は,互いに影響し合って発展し,グラフィック・アーツ分野を築き上げた. 印刷において活字情報と写真画像を融合させたのは,光学的な網点形成技術であり,コンタクト・スクリーンと製版用リスフィルムの組合せで標準化された.さらにあらかじめ増感したPS版の工業製品が,グラフィック・システムへの本格的な移行を促進させた.写真製版のデジタル化は,スキャナーによる画像読み込みおよびDTP編集したデジタル網点出力により進んできた.そしてスキャナーの登場から約30年の時を経て,CTP刷版にレーザー描画できるプレートセッターの定着でフィルムレス化が本格化した.

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© 2020 社団法人 日本写真学会
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