無機マテリアル
Online ISSN : 2185-436X
ISSN-L : 1340-7899
酸化イットリウム添加窒化ケイ素マグネシウム焼結体の物理的および機械的性質
Ian J. DAVIES内田 寛相澤 守板谷 清司
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1999 年 6 巻 278 号 p. 40-47

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抄録

窒化ケイ素マグネシウム (MgSiN2) の焼結に及ぼす酸化イットリウム (Y2O3) 添加の影響を検討した.本論文で検討した焼結条件は, 焼成温度 (1400℃および1500℃), 焼成時間 (1~7h), およびY2O3添加量 (1~7mass%) であった.MgSiN2単味成形体を1500℃で1h焼成したところ, MgSiN2は部分的に熱分解しα一窒化ケイ素 (Si3N4) とβ一Si3N4が生成した.一方, 焼結助剤としてY2O3を3mass%MgSiN2に添加したところ, 1500℃で3h焼成してもMgSiN2の熱分解が起こらなかった.Y2O3の添加量を3~7mass%まで増加させると, Y2Si3O3N4の生成と生成量の増加が認められた.MgSiN2成形体を1500℃で3h焼成したところ, Y2O3無添加の場合の相対密度は約67%であったが, 3mass%Y2O3添加の場合には約90%となった.Y2O3の添加量を3~7mass%まで増加させると, MgSiN2焼結体の曲げ強度は160MPaから200MPaまで増加したが, 熱伝導率は15~18W・m-1・K-1の範囲であった.

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