1979 年 10 巻 2 号 p. 143-147
前報では, 抗HLA抗体検出のスクリーニング法として, 間接血球凝集反応について検討し, 併せてLC testとの相関性を認めた。今回は, 試験管内間接血球凝集反応をより簡便な方法であるマイクロタイター法に変え, 献血者(19∿35歳, 経産婦)と輸血療法患者について, 抗HLA抗体のスクリーニング検査を行った。有用性を検する目的で, 両群のm-PHAで陽性となった例について, LC testを行ったところ, 献血者群からHLA型特異的抗体の検出を認めた。このm-PHA法は, LC testが煩雑な手技を要するのに比べてより有用で, 簡便な方法と思われる。