Second Language
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特別寄稿
言語理論と教室第二言語習得研究
―明示的指導の効果―
平川 眞規子
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2018 年 16 巻 p. 39-56

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抄録

第二言語習得における指導の役割について, これまでに多くの研究が行われてきた (Norris & Ortega, 2000; Spada & Tomita, 2010)。しかしながら, 生成文法を枠組みとする第二言語習得研究の成果を教室場面へ応用するということに関心が向けられるようになったのは, 最近のことである(Whong, Gil, & Marsden, 2013; Whong, Marsden, & Gil, 2013)。本稿では, 学習者の文法知識の変化に焦点をあて, 英語の自動詞における非対格と非能格の区別, および名詞修飾における形容詞の語順に関する小規模な先行研究の結果を概観する。そして, 非対格自動詞に特徴的な過剰受身形(e.g., the airplane was arrived at the airport) を排除すること, また形容詞の正しい語順の習得には, 明示的な指導が有効であることを主張する。

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© 2018 日本第二言語習得学会
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