主催: (一社)日本家政学会
会議名: 70回大会(2018)
回次: 70
開催地: 日本女子大学(東京)
開催日: 2018/05/25 - 2018/05/27
[目的] (有)ヒロタ工織提供の数種類の異なる蓄光糸から布帛と編物(平編み)を作製し,この蓄光布がどの程度の耐久性を持ちりん光するのかを,糸密度や耐久性試験,表面状態の観察から検討した結果,編物にする事でりん光輝度を上げることができると分かった.特に蓄光起毛糸(以下起毛糸)は,JIS Z 9107の基準にある区分の「JA」に相当することから,本研究ではこの起毛糸を用いて,着用者が安全で快適な衣環境をコントロールすることができる衣服設計を試みた.
[方法] 着装時,どの部分に蓄光布を取り入れたいか記述式のアンケート調査を行った.着装状態をシュミレーションするために,(株)テクノア社製ⅰ-D FitとBody Order Tool,Crip Repeatを利用して,男性と女性の2体のサンプル画像を作成し,18歳~22歳までの女子大学生の被験者95名に提示し丸や線など自由に直接書き込ませた.
[結果]サンプル画像を18箇所に分類した結果,記述解答が多い男性のサンプル画像では「肩」や「前腕」,そして「胸」の順であった.一方女性のサンプル画像では,「前腕」や「肩」,「踵」の順であった.従って本研究範囲内において,男女のサンプル画像とも,上半身に対する記述が多く見受けられた.なお本研究は,平成29-31年度(基盤研究(C)研究分担),並びに平成29年度東北生活文化大学・東北生活文化大学短期大学部研究助成により遂行された.