一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: 3E-01
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口頭発表 5月28日 児童
幼稚園年中児の食事場面における会話
*吉澤 千夏上村 佳世子
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キーワード: 年中児, 会話, 食事場面
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抄録

目的:本研究は、幼児の生活文化の共有過程を幼稚園における食事場面の観察により明らかにするとともに、共有過程における保育者の果たす役割について検討することを目的とする。
方法:新潟県内の幼稚園に在籍する年中児(4~5歳児)14名と担当保育者2名を対象とする。観察期間は2015年4月~2016年3月であり、月に1回、計11回の観察を行う。対象児の昼食時の会話をICレコーダーにより録音し、それらをトランスクリプトに起こす。トランスクリプトを基に、対象児の会話のテキスト分析を行う。分析にあたっては、11回の観察を第1期:4月・5月・6月・7月、第2期:9月・10月・11月・12月、第3期:1月・2月・3月に分け、年中児及び保育者の各期の会話の特徴及び食事場面における会話の発達的変化を捉える。
結果及び考察:1.第1期においては、幼児の会話は食べることそのものが中心となる傾向にあるものの、発達に伴い、食事以外の事柄が話題の中心へと変化する傾向にある。2.一方保育者は、観察当初、食べることや食材に関する発話を積極的に行う様子が見られ、それに幼児が呼応する様子が見られる。しかし、第3期になると、保育者の発話は減少し、発話を行う場合でも、食事のペースが遅い子どもに対する言葉かけ等がその中心となることが示唆される.

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