一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 2K-03
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口頭発表 5月28日 家政学原論・国際・環境
ファッション・ビジネス教育の展開
フランスとの比較を通して
*大川 知子
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抄録

目的:日本におけるファッション・ビジネス教育は、(一財)ファッション産業人材育成機構が運営するIFIビジネス・スクール(1998年正式開講)のように職業人向けの機関が存在するが、主に専門学校を中心に発展を遂げた。近年は、家政系の大学のみならず、経済学部を中心に授業科目の拡充も行われている。“ファッション・ビジネス=商品企画”と捉える向きもあるが、本来、この用語が包含する教育項目は多岐に渡る。しかしながら、研究の積み重ねある他の家政学の領域のように、軸となるガイドラインもない。本報告は、産業の成立そのものから伝統あるフランスのファッション・ビジネス教育の方法について調査を行ない、今後、日本に応用できる点について検討を行う。
方法:フランス国内のファッション・ビジネス関連の高等教育機関の教育内容調査、及び担当者へのヒヤリングを実施する。  
結論:ファッション・ビジネス教育の難しさは、感性と科学―、その両面をどのように醸成できるのか―、その一語に尽きる。同時に、現在、ファッション産業自体が大きな転換期にあり、それに対して教育はどのように対応できるのか―、多くの課題も抱えている。カリキュラム、及び教員構成、産業との連関、卒業後のキャリアを含めたフランスの教育機関の取り組み事例を報告する。

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