一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
62回大会(2010年)
セッションID: 3P-17
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男子大学生の体型認識と疲労自覚症状・生活習慣・食生活の関連
*森脇 弘子前大道 教子
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抄録

目的 男子大学生の健康的な食生活の実現を目指して,男子大学生の体型認識と疲労自覚症状・生活習慣・食生活との関連について検討した。
方法 2008年4月,広島県内のA大学の男子大学生1~4年生3,267名を対象にアンケート調査を行った。有効回収数は2,878名(有効回収率88.1%)であった。そのうち,BMIが18.5以上25.0未満のふつう体型であり,体型認識が「太っている・やや太っている」(以下,「過大評価群」。),「ふつう」(以下,「一致群」。)と回答した1,664名を解析対象者とした。調査項目は,属性,体型認識,疲労自覚症状,生活習慣,及び食生活である。体型認識と各調査項目については,クロス集計を行いカイ二乗検定,疲労自覚症状は得点化しMann-Whitney検定にて検討した。
結果 1)体型は,やせ10.9%,ふつう73.9%,肥満15.1%であり,ふつう体型のうち過大評価群は,34.9%,一致群は43.3%であった。2)一致群と比べ過大評価群は,疲労自覚症状得点が高かった。3)過大評価群に,運動を週3回以上する,睡眠は充分とれている,規則正しい生活をする,排便は規則正しい者が少なかった。4)過大評価群に,毎日昼食を食べる,ダイエットの経験がない,調理をする,偏食がない,満腹になるまで食べない,食生活にいつも気をつけている,適切な食事の量や内容を知っている者が少なかった。一方,過大評価群に,今後食生活を良くしたい者が多かった。 総じて,一致群に比べ過大評価群は,疲労自覚症状・生活習慣・食生活が良好でなかったが,今後食生活を良くしたい者が多く,食教育や食環境の整備,体型を正しく認識するための健康教育の必要性が示唆された。

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© 2010 一般社団法人 日本家政学会
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