一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
60回大会(2008年)
セッションID: 3G5
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3日目口頭発表
e-Learningのための被服関係カリキュラムの横断的展開 第2報
-被服構成実習を中心とした展開-
*小町谷 寿子加藤 千穂間瀬 清美石原 久代和田 拓人
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抄録

【目的】 高等教育において情報化が進む中、多くの大学でe-Learningのシステムを導入しているが、コンテンツの作成に多大な労力を要することから被服の分野で十分機能しているとは言い難い。我々は、これまで被服実習におけるe-Learningの実践のためにマルチメディア教材の利用効果について検討を進め報告してきた。そこで本研究では、被服構成実習を中心に取り上げ、これらのコンテンツを用いてその周辺カリキュラムと横断的に繋ぐことにより、学生の被服実習に関わる自主学習を高レベルで支援できるシステムについて検討を行うこととした。
【方法】 被服構成実習1を履修した学生に、スカートの作成で難しかった工程をアンケート調査した。その結果から、理解しやすさを目的としてコンテンツを制作した。さらに、制作したコンテンツを学内共有フォルダにアップロードして、学生70名に提示し、これまでのプリント資料などと比較し、理解しやすさなどについてアンケートを行った。
【結果】 スカート製作で難しい過程はファスナー46.8%、ベルト付け17.0%、パターン製作12.8%の順番であった。そこで、ファスナー付けをテーマにコンテンツを制作した。マルチメディアコンテンツでは、_丸1_描画図形やアニメーション効果を加え、_丸2_実演映像を編集して加えた。また、実習進度に合わせて見たいところがすぐ見られるように_丸3_目次と各項目、作り方の手順と基礎縫いのスライドをハイパーリンクで連結した。このコンテンツを見てファスナー付けが自主学習で作成可能かについての問いでは、肯定的評価はプリント72.9%、コンテンツ81.5%であり、コンテンツによる理解度の向上を確認した。

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© 2008 一般社団法人 日本家政学会
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