日本家政学会誌
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ブロッコリーからのレクチンの単離と諸性質
畦 五月
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1991 年 42 巻 7 号 p. 603-609

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抄録

1) ゆでブロッコリーをアセトン粉末にし, DEAEセルロースクロマトグラフィー, セファロース4Bと, 2Bを用いたクロマトグラフィーを行うことによりレクチンを単離した.
2) ゆでブロッロリー100gから22mgのレクチンが得られ, 最終活性としては, 4.4μgで1%マウス赤血球浮遊液1mlを完全凝集した.
3) HA活性は, フェツイン, チログロビンの2種の糖タンパク質により阻害された.
4) アミノ酸含量は, グルタミン酸, セリンに富み含硫アミノ酸は微量で, グルコースを標準としての糖含量は約20%であった.
5) 精製レクチンは消化酵素に耐性を示し, マウスに腹控内投与した場合, 肝臓・腎臓に肥大が確認された.

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