2015 年 21 巻 4 号 p. 244-247
胃静脈瘤や肝性脳症に対し我が国で頻用されるバルーン閉塞下逆行性経静脈的閉鎖術Balloonoccluded retrograde transvenous obliteratation(B-RTO)では,硬化剤として5% ethanolamine oleate iopamidol(EOI)が主に用いられるが,溶血に伴う腎障害やアレルギー反応などの副作用から総量が制限される.そこで我々は下肢静脈瘤で汎用されるfoam polidocanolをB-RTOへ応用し,大幅な硬化剤の減量だけではなく,炭酸ガスcarbon dioxide gas(CO2)デジタル血管造影digital subtraction angiography(DSA)の併用により手技の簡略化を図った.