臨床神経生理学
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原著
Box and Block Testを用いた運動イメージが上肢脊髄神経機能の興奮性に及ぼす影響
松原 広幸野村 真前田 剛伸鈴木 俊明
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2018 年 46 巻 1 号 p. 2-8

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抄録

Box and Block Test (以下, BBT) の運動イメージが上肢脊髄神経機能の興奮性に及ぼす影響について, F波を用いて検討した。対象は, 右利きの健常者10名 (平均年齢27.7±7.8歳) とした。運動イメージは, BBTを自身の最も速いスピードで右手の母指と示指にて実施した。安静時と運動イメージ試行中, 運動イメージ終了2分後, 4分後の振幅F/M比, F波出現頻度の変化を比較検討した。結果, 振幅F/M比 (%), F波出現頻度 (%) ともにBBTの運動イメージ試行中において安静時と比較して有意に増加した。BBTを自身の最も速いスピードで遂行する運動イメージでは, 上肢脊髄神経機能の興奮性が増大する可能性が示唆された。

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© 2018 一般社団法人 日本臨床神経生理学会
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