c440から選抜した行動の活発なD1系統(oc油)とN17大造から選抜した不活発なD2系統を用いてBF1を作成し、拡散行動行動の異なる個体が分離しているか否かを調査した。拡散方程式をもとに分布図を作成すると、2種類の異なる拡散行動を示す集団がほぼ同数ずつ混在している場合、2本の傾きの異なる直線によって表されるとされている。しかしながら、BF1の分布図は、2本の直線では表現できなかった。また、分布図をもとに活発な個体と不活発な個体の存在比率を算出したところ約3:7となった。そこで、BF1世代において実際にこのような比率で活発な個体と不活発な個体が存在しているのか検討するため、D1系統とD2系統を人為的に混合した集団の拡散行動を調査しBF1のものと比較した。D1、D2いずれかの個体数を6割と偏らせた混合比で作成した集団の分布図は、それぞれBF1のものとは異なる特徴を示した。一方、D1とD2をほぼ同数づつ混合して拡散させた区の分布図は、2本の直線では表現できないBF1に似た特徴をもっていた。この結果によりBF1においてはホモとヘテロの比率が1:1から極端には偏っていないと推察された。