日本蚕糸学会 学術講演会 講演要旨集
日本蚕糸学会第73回学術講演会
セッションID: 410
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Cry1AトキシンとカイコAPNイソフォームの相互作用について
*北村 理乙佐原 健浅野 眞一郎伴戸 久徳
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抄録

カイコに対し特異的殺虫活性をもつB. thuringiensisHD1株由来のCry1Aaトキシンは、その三次構造や作用機作が解明されてきた。一方、Cry1Aaトキシンに対するカイコのレセプター分子として、アミノペプチダーゼN(APN)とカドへリン様糖タンパク質(CAD)が報告されている。これらのレセプター分子は、トキシンとの特異的結合領域と複数のイソフォームも報告されているが、トキシンとレセプターの作用機作はまだ解明されてない。そこでカイコAPNイソフォームとCry1Aトキシンとの詳細な相互作用解析を行うことにした。カイコAPNイソフォームのBmapn1,Bmapn2をクローニングし、トキシンとの特異的結合領域を、Glutathione S-transferase(GST)融合タンパク質として大腸菌内で発現させた。この二つのGST融合タンパク質とCry1Aトキシンとの相互作用について、リガンドブロット並びに表面プラズモン共鳴法を用いて解析した。その結果、それぞれのAPNイソフォームとCry1Aトキシンとの相互作用に違いがあることが明らかとなった。

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© 2003 社団法人 日本蚕糸学会
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