畜産廃棄物は素掘り貯留池で処理されてきた経緯があり, 土壌に蓄積された窒素の長期にわたる水質への影響が懸念されている.そこで, 1992年に調査が行われた, 養豚が盛んな霞ヶ浦北浦の小流域において2002年にも調査を行い, 4つの小集水域別に詳細な水質, 流量データを収集し源単位を用いて窒素の発生負荷量を求め, LQ式から排出負荷量の算定を試みた。その結果, 1990年に養豚を取りやめた小集水域Aでは, それまでに素掘り貯留池に蓄積された鮪からと考えられる排出が1992年に硝酸態窒素で1.34×103kg・y-1, 2002年に全窒素 (T-N) で95kg・y-1と計SXSれ, 州鮒に換算すると10年で5%に減少していることを確認した, また, 養豚を継続している小集水域では, 畜産負荷からの排出率は1992年に約40%, 2002年に約30%と計算された.