これまで標準的な指針がなかった換地清算金の算定方法について全土連内の検討委員会が指針の案を取りまとめ, 公表した (2001年3月). この研究論文は, この指針案と基本的に同じ立場から, 算定手法の作成の基礎をなす清算金算定の法律上の原因, 清算対象土地の範囲, 清算金がバランスシート的構成にあること, したがって支払清算金と徴収清算金が総額で均衡する関係にあるので, その枠内で土地の評価・評定価額の算定・評定価額の差額の調整及び清算金の算定という4段階を経るのが標準的な算定方法であることを述べ, これまでの検討で評価上の難題といわれていた事項は評定価額の差額の調整の問題として処理が可能であることを明らかにする.