本研究ではブロッコリとナスの雨除け栽培を対象に低正圧地中連続潅漑法を給水管理の手段として適用可能であるか検討した. さらに, 栽培への適用時, 一定の設定圧力条件下において多孔質管から作物への給水量が低下する現象がみられる場合があるため, この原因を調査し, 回避する手段について検討した. その結果, 本潅概法はブロッコリとナス栽培の給水管理に有用であり, 給水量の低下現象については多孔質管に巻きつく根が一因であることが明らかにされた. この現象はカンレイ紗を使用することにより若干は回避できた. しかし, 管への根巻きを完全に抑止するためには他の材質についてさらに検討する必要がある.