無人航空機(UAV)は,搭載できる重量と飛行時間に限界があるが,デジタルカメラを搭載し上空から高画質の画像を比較的容易に撮影し,Structure from Motion技術によって施設構造物の三次元座標データを得ることができる。カメラを搭載したUAVによる上空からの撮影によって,農業用水路の変状把握実験を行った結果,画像内に樹木など動く物体が大きく写り込んでいない場合には精度の良い三次元モデルが作成され,水路天端の0.02m程度の段差や水平変位が検出できた。農業水利施設のより効率的なストックマネジメントのため,UAVの活用は,状態監視保全を取り入れた技術体系を構築するための有効な手段となる。