胸腔内穿破に至る経時的変化をCTでとらえられた縦隔内膵仮性嚢胞の1例

小林 慎二郎; 上原 悠也; 大島 隆一; 櫻井 丈; 小泉 哲; 朝倉 武士; 大坪 毅人

doi:10.11405/nisshoshi.109.638

症例報告

胸腔内穿破に至る経時的変化をCTでとらえられた縦隔内膵仮性嚢胞の1例

小林慎二郎, 上原悠也, 大島隆一, 櫻井丈, 小泉哲, 朝倉武士, 大坪毅人

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キーワード: 膵仮性嚢胞, 膵性胸水, ERCP（endoscopic retrograde cholangiopancreatography）, 内視鏡的経乳頭的膵管ドレナージ

ジャーナルフリー

2012 年 109 巻 4 号 p. 638-643

DOI https://doi.org/10.11405/nisshoshi.109.638

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抄録

症例は62歳の男性．突然の呼吸苦で胸部CTを施行，被胞化された低吸収域を縦隔内に認めた．再度CTを施行すると縦隔の低吸収域は縮小し多量の胸水が出現していた．また膵頭部と肝尾状葉周囲に嚢胞性病変を認めた．縦隔内膵仮性嚢胞の胸腔内穿破と診断し経皮経胃的ドレナージと，さらに内視鏡的経鼻膵管ドレナージを施行した．縦隔内膵仮性嚢胞が破裂し膵性胸水が出現する経時的変化をCTでとらえられた貴重な症例を経験した．

責任著者(Corresponding author)

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