2008 年 105 巻 10 号 p. 1441-1446
各種画像診断法の発展にともない,腹腔鏡検査の適応は狭くなってきている状況にあって,日本消化器内視鏡学会は2006年10月に腹腔鏡ガイドライン3版において,現状における適応と禁忌を明確に示した.本稿では,前段でガイドラインに基づいた具体的な適応症例と応用領域を解説した.後段では現状を克服して,今,腹腔鏡検査が新しい手法と位置づけがなされようとしている時代を迎えているとの認識に立ち,細径腹腔鏡の応用と,NOTESへの進化とトレーニング·センターの設置の必要性について述べた.