日本調理科学会誌
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ドレッシングの使用実態とドレッシングに含まれる脂質のレタスへの付着量
杉山 寿美川本 栄子畠山 恵美石永 正隆
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2002 年 35 巻 1 号 p. 37-42

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抄録

近年,市販ドレッシングの低脂質化,低エネルギー化がすすんでいる. そこで,本研究では,ドレッシングの使用量,サラダ油の配合割合が脂質のレタスへの付着量へ及ぼす影響を明らかとすることを目的とした. 一般の家庭料理書に記されたサラダ料理244品の文献調査から,ドレッシングの低脂質化がおきていること,ドレッシング中のサラダ油量とは無関係にドレッシングが用いられていること,ドレッシング使用量が多いほどサラダ油使用量も多くなることが認められた. 女子大学生を対象としたドレッシング使用量の実測でも同様の結果が得られた. また,20,33,50,75%のサラダ油を含むドレッシングを材料重量の10%または20%使用した場合の脂質(脂肪酸・植物ステロール)のレタスへの付着量をGC,HPLCによって定量した. その結果,ドレッシング使用量,サラダ油の配合割合が増加するにつれて,脂肪酸付着量(g),植物ステロール付着量(サラダ1食あたり最大約10mg)は増加するが,脂肪酸付着割合(%)は低くなることを明らかにした.

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