日本調理科学会大会研究発表要旨集
セッションID: P-k28
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特別企画 多様な調理法と家庭料理の伝承 ポスター発表
九州支部の多様な調理法と家庭料理の伝承調査
—大学生における加熱調理機器の使用状況の居住形態別比較—
*國仲 小織喜屋武 ゆりか
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抄録

【目的】日本調理科学会特別研究「多様な調理法と家庭料理の伝承」の一環として,九州支部のデータを報告する。その中でも,加熱調理機器の使用状況について,居住形態別の回答を比較しその傾向を明らかにする。

【方法】2022年10月~2023年2月にかけて,Google Formsを用いたWeb調査を行った。九州支部は8県の学生2,127人に調査票を配布した。加熱調理機器9種について「今住んでいる家で使っている(以下,使っている)」との回答を自宅生と自宅外生で比較した。有効回答数は1,075(有効回答率50.5%)であった。解析はIBM SPSS Ver. 27を使用しχ2検定を行った。統計的有意水準は5%,両側検定とした。

【結果】対象者は,自宅生757名(70.4%),自宅外生318名(29.6%)であった。自宅生は自宅外生と比べて,ガスコンロ,電子レンジ,オーブン,トースター,ホットプレート,炊飯器,電気ポットについて「使っている」と回答した割合が有意に高かった。特に,ホットプレート,オーブン,トースターについては,自宅生と自宅外生の差が大きく,自宅生と自宅外生それぞれの「使っている」との回答割合は,ホットプレートが75.4%と25.8%,オーブンが82.8%と47.2%,トースターが88.1%と54.4%であった。一方,電気ケトルの「使っている」との回答割合は,自宅生50.7%,自宅外生58.5%と自宅外生の方が有意に高かった。IHコンロについては自宅生52.3%,自宅外生53.8%と有意な差は見られなかった。以上から,自宅生と比較して自宅外生は,使用している加熱調理機器の種類が乏しい傾向が明らかになった。

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