日本調理科学会大会研究発表要旨集
2022年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-105
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ポスター発表
調理実習の事後学習におけるMR技術を用いた学習支援システムの初期評価
*金井 猛徳谷岡 由梨中野 長久
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抄録

【目的】管理栄養士・栄養士養成課程における調理実習は,週に1回を最大1年かけて行われるが,入学前の調理経験等によるバラツキが大きいため,習熟度は個人差が大きく,実習外での反復練習や教員による個別指導が必須の状況である.また,調理実習は週に1回を最長1年かけて行われるが,習熟度の個人差が大きく,実習外での反復練習が必須な状況である.これまで我々は,上記の課題に対応するため,教員によるデモや調理実習中の様子を録画し,実習後に映像確認と反復練習が可能なMR技術を用いた事後学習支援システムを提案した。そこで本研究では,提案したシステムについて栄養士養成課程の学生を対象にアンケート調査を行い,事後学習におけるシステム導入に対する初期評価を行った。

【方法】栄養士養成課程の学生を対象にシステムについて説明した上でアンケート調査を実施した(有効回答数:25件,回答率:100%).回答方式は5を最高とする5段階評価の5件法および自由回答法である.

【結果・考察】アンケート調査の結果,事後学習にシステムを用いることに関して84%の学生が役立つと回答していた.また,システム(記録映像)の活用目的については,「自分の作業映像とデモ映像の比較」,「細かい調理技術の確認」,「デモ映像を確認しながら調理作業の確認」など,さまざまな視点で映像を確認する目的が中心であった.しかしながら,現在の事後学習で満足していることやシステムの費用面に関する懸念など、導入に関して消極的な意見もあったことから、新しい技術やシステムを導入(活用)することへの理解を広める必要性がある。

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