日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-15
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小麦ふすまを使用した焼菓子の物性と嗜好性
*山田 真衣
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抄録

【目的】小麦ふすまは、製粉時に取り除かれる外皮部分を主体とした、少量の胚乳、胚芽を含むものである。これには、不足しがちな食物繊維やビタミン・ミネラルが多く含まれている。また、小麦ふすまの成分の60%強が炭水化物で食物繊維を約9%含むため、小麦粉と比較すると糖質は低くなり、小麦ふすまの添加により低糖質で高い栄養価が期待できる。近年は小麦ふすまを使用した商品も販売されている。そこで本研究では、嗜好品で好まれる焼菓子から手軽に小麦ふすまを摂取できるよう、市販の焼菓子を用いて小麦ふすまを使用した焼菓子の物性と嗜好性を調査することを目的とした。

【方法】試料は、全て市販のフィナンシェを使用した。小麦ふすまを使用したフィナンシェ1種、小麦ふすまを使用していないフィナンシェ4種の合計5種とし、物性測定を行った。物性については、フィナンシェを1cm幅にカットし、破断試験を行った。破断試験にはクリープメータ(RE-33005C、株式会社山電)を使用し測定した。嗜好性については、小麦ふすまやに焼菓子に関するアンケート調査を行った。

【結果・考察】物性において、小麦ふすまを使用したフィナンシェは、小麦ふすまを使用していない4種より最大荷重値が高かった。また、中間点の荷重値も小麦ふすまを使用していない4種より高い値となり、小麦ふすまの有無は食感に影響を与えることが示唆された。

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