日本調理科学会大会研究発表要旨集
2021年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-100
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ポスター発表
調理実習の事後学習におけるMR技術を用いた学習支援システムの検討
*金井 猛徳谷岡 由梨中野 長久
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抄録

【目的】調理実習は週に1回を最長1年かけて行われるが、習熟度の個人差が大きく、実習外での反復練習が必須な状況である。これまで我々は、上記の課題に対応するため、教員によるデモや調理実習中の様子を録画し、実習後に確認可能な録画システムを開発した。しかし、蓄積した記録映像は膨大なため、記録映像を用いた効果的な学習が求められる。そこで本研究では、事後学習の反復練習において記録映像を用いた反復練習の学習方法(支援システム)について検討した。

【方法】記録映像を活用した反復練習の学習方法として、記録映像の確認と反復練習を同時に作業可能な方法について検討し、システム設計を実施した。また、調理実習に活用する情報機器ついて自由回答方式のアンケートを実施し、ICTを活用する可能性について情報収集した。

【結果】学習方法を検討した結果、効果的な学習には、反復練習と自己の調理や教員によるデモの映像を同時に確認することが有効である(仕様1)。また、仕様1の学習環境を実現するためには、映像を確認する際、衛生的な観点から非接触操作が可能であることが求められる(仕様2)。これらの仕様(条件)を満たす学習方法としてMR技術を用いたシステムの構築が有効である。また、アンケート調査の結果から、ホログラム、VR技術など空間映像を活用することへの期待も示唆された。以上より、仕様を満たす学習システムを提案した。今後は仕様をもとに学習システムのプロトタイプの開発を進める必要がある。

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