日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成30年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2P-30
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ポスター発表
ホワイトソルガムパンの嗜好性向上に関する研究
*佐久間 仁美城市 怜奈石井 和美小林 三智子
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抄録

【目的】これまでに、ホワイトソルガムパンの食感を改善するために、何種かの増粘多糖類を添加してパンを調製し、膨らみの増加を図ってきた。しかし、膨らみは改善したものの、独特のえぐみ、苦みがあり、食味、嗜好性の面で改良が必要であった。そこで、手に入れやすい素材や食品を添加して、パンの嗜好性を向上させることを目的とした。

【方法】これまでの報告に基づいて調製した。検討した中で、総合的に判断して最も状態の良かった、MC(メトローズMCE4000信越化学工業(株))を1.25%添加したものをコントロールとした。嗜好性の向上のため、加える蒸留水325gをトマトジュース、普通牛乳、低脂肪牛乳に替えて使用した。さらに、普通牛乳と水を3:2、1:1、2:3、低脂肪牛乳と水を3:2、1:1と比率を変え調製した。普通牛乳と水3:2にドライフルーツ、オレンジピール、ココア粉末を加えて検討した。また、調製したパンのクラムのテクスチャーを測定し、特性値を解析した。

【結果】コントロールの蒸留水をトマトジュースに替えてパンを調製したところ、クラムは硬く、均一に成らなかった。また、風味・食感ともに好ましくなかった。普通牛乳に替えると、軟らかくなり、若干風味が改善したが、クラムがべたついた。低脂肪乳で置き換えても、硬さに大きな変化はなかった。そこで、蒸留水を部分置換して調製したところ、普通牛乳と水を3:2で調製すると風味、食感ともに、最も好ましかった。さらに嗜好性を高めるために、ココア粉末、オレンジピール、ドライフルーツを加え検討したところ、ココア粉末8%、グラニュー糖25gを添加したパンが最も食味が良かった。

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