日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成23年度日本調理科学会大会
セッションID: D1p-17
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ポスター発表
現代の食生活における豆・豆加工品の利用について
*石井 克枝石塚 千晶
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抄録

【目的】現代の豆の調理は昭和初期とどのように変化しているのか、若者の豆に対する認知と調理法の認知度について明らかにし、現代の食生活における豆の利用状況と課題を明らかにすることを目的とした。
【方法】(1)農山漁村文化協会「CD-ROM版日本の食生活全集」(2000年)と、平成13・14年度日本調理科学会特別研究報告書「調理文化の地域性と調理科学-豆・いも類利用の地域性-」(2002年)のデータを用いて豆の調理法について調査した。(2)2010年10月~11月に、小学生153名、中学生415名、高校生337名、大学生77名を対象とし、大豆、小豆等の認知度、食経験、調理法、加工品認知度についてアンケート調査を実施した。
【結果】(1)昭和初期と、平成に行われた豆の調理に関する調査結果では、大豆は「煮る」や「飯」の調理が多く挙がっていた。また、昭和初期の調査では、平成の調査と比較すると、「漬ける」、「浸す」、「もち」の調理が多くみられ、「炒める」、「焼く」、「揚げる」等の調理が少なかった。また、昭和初期の調査では、すべてが和食に使用されているのに対し、平成の調査では、ハンバーグ、餃子など外国料理が多く挙がっていた。(2)豆の認知度と食経験については、どの学年も大豆、小豆、インゲン豆、エンドウ豆、落花生が約90%と高く、ヒヨコマメが約50%、ササゲ、リョクトウが約10%と低かった。大豆加工品として挙げられたのは、豆腐、納豆が50~90%と比較的高く、醤油、味噌が20~60%とつづき、その他はほとんどが20%を下回った。大豆加工品認知度を平成13年の結果と比べると、今回の調査の結果では小学生の認知度が高くなっていた。

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