日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成18年度日本調理科学会大会
セッションID: 2D-a8
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口頭発表
海産物入り混ぜおにぎりの微生物汚染に関する研究
*牧 亜紗子工藤 蘭百瀬 和恵西島 基弘
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抄録

【目的】近年、市販おにぎりは様々な種類が見られるようになった。そこで、海産物を主とする混ぜおにぎりの微生物汚染に着目し、一般生菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌汚染状況を調査した。さらに、それらおにぎりが消費期限後に菌がどのような挙動を示すかについて調査した。
【方法】 1) コンビニおにぎりの細菌汚染状況調査:主に海産物が入っている混ぜおにぎりを対象として一般生菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌を消費期限内のものと消費期限過ぎまで室温保存(約23℃)したものを検査した。 2) 惣菜店のおにぎり(駅構内、デパート)の細菌汚染状況調査:海産物が入っている混ぜおにぎりを対象とし、1)と同様に一般生菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌を購入直後のものと消費期限過ぎまで室温保存したものを検査した。
【結果】 1) コンビニで購入したおにぎりの消費期限内のものでは4検体が一般生菌105CFU/g以上であった。消費期限過ぎ(8時間から40時間放置)まで室温保存(約23℃)した試料は菌数が増加し、ほとんどの検体が105CFU/g以上となった。黄色ブドウ球菌・大腸菌群は、いずれの検体からも検出されなかった。 2) 惣菜店のおにぎりでは期限内のもの18検体中、一般生菌105CFU/gを上回ったものは6検体、黄色ブドウ球菌の検出されたものは1検体、大腸菌群は102CFU/gを上回るものは見られなかった。消費期限過ぎ(10時間から17時間30分放置)まで室温保存(約23℃)した試料は菌数が増加し、ほとんどの検体が105から107CFU/g以上となった。
期限内のおにぎり36検体を検査したが東京都の基準値に不適合となったものは11検体であった。

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