人工臓器
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経皮的V-Aバイパスのための脱血カニューレの開発
―至適側孔分布の検討―
押山 広明黒尾 毅野川 淳彦深沢 弘道堀内 邦雄木島 利彦島根 博高橋 晃
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1991 年 20 巻 3 号 p. 721-726

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抄録

経皮的V-Aバイパス(Percutaneous V-A Bypass)のためのカニューレを開発し, 脱血カニューレの流体力学的検討を行った。カニューレ材質はポリエステルエラストマーで送脱血管とも18Frで、外径6.0mm、内径5.2mmとした。脱血カニューレは大腿静脈から右心房まで位置させるように長さを50~60cmとした。また、効果的な脱血を行うために側孔を設けた。In vitro流量特性試験により、血液流量と圧力損失の関係式を求めた。さらに脱血カニューレに設けられた側孔からの流入量を求めた。この結果、側孔分布を脱血量分布に合わせて設計することが可能となった。このようなカニューレを用いることにより大腿静脈から経皮的に挿入することが可能となり、圧力損失が低く、大静脈内からより効果的に脱血することが可能になると思われた。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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