DDDペースメーカー(生理的ペースメーカ;以下DDD-PMと略す)が, VVIペースメーカー(以下VVI-PMと略す)より優れているのは明かなので, 我々は積極的にDDD-PMを用いてきたが, VVI-PMでも十分な症例も散見する。そこで我々は, DDD-PMを用いた50例に対し, そのペーシングモードをDDDからVVIへ変更し, DDD-PMの適応因子について検討した。VVIモードへ変更し症状を認めた群:一群と, 症状を認めなかった群:二群を比較した。一群では, 二群に比し高齢者が多い事(平均66.9才と63.1才), 心機能(EF・%FS・mVcf)・循環調節作用が低下している事が特徴的であった。この結果, 1)高齢, 2)低心機能, 3)循環調節機能不全が, DDD-PMの適応を決める上で重要な因子であると考えられた。