2020 年の東京オリンピックでは、4K/8K による高解像度映像による放送と全世界への配信が予定されて いる。4K/8K は放送以外に医療分野への応用も検討されており、放送以外の多方面でも期待が高まっている。一方、 4K/8K 映像制作現場ではフォーカス合わせが課題となっている。民生 4K カメラでは、ビューファインダーの中心に 焦点を合わせるオートフォーカスが実装されている。しかし、プロフェッショナルユースのアナログカメラやハイビ ジョンカメラにはオートフォーカス機能が実装されていない。これは、画面内で特定の場所に対して徐々にフォーカ スを合わせることも演出の一環として多用されるためである。ハイビジョンカメラによる制作まではプロフェッショ ナルカメラマンの技量によりフォーカス合わせが行われてきた。しかし、4K/8K 等の高解像度カメラでは、小さな ビューファインダーでフォーカスを正確に合わせることが困難である。エッジを検出してビューファインダーにスー パーインポーズする手法も提案されているが、暗照明下で発生するノイズ耐澄w)ォが低い。本報告では、非線形信号処理 を応用して高ノイズ耐性を有する手法を提案し、機器への実装例を示す。