2008 年 47 巻 4 号 p. 258-266
西暦2000年にグーテンベルグ生誕600年を迎え,進展目覚ましい画像技術は新しい情報化時代の幕を開けた.高品位カラーイメージング技術の進化と薄型FPDや電子ペーパ等の革新的デバイスの出現に伴い,審美でリアルな画像再現への希求は尽きるところがない.デジタル画像処理技術はNIPおよび情報ディスプレイ技術を支える裏方として重要な役割を担ってきた.次世代のカラーイメージング技術にとって,さらに知的な成長が求められるであろう.視ることのソフトウエアとの協調が,知能的で望むらくは知的な画像処理への進化の鍵となる.本稿では,NIP分野を中心にカラー画像処理手法の歴史的発展の跡を振り返りながらその応用について紹介させて戴く.