2019 年 40 巻 4 号 p. 177-183
固体触媒コーテッドサンドは,メタキシレンスルホン酸が被覆されており,その触媒作用により,フルフリルアルコールのメチロール基同士のメチレン結合等により架橋し,三次元網目構造へと成長していく。その際に多くの水を発生し,その水を効果的に排出できると反応速度も向上する。無水硫酸マグネシウムは,反応時に発生する水を,水和による硫酸マグネシウム水和物として状態変化していく。この水和は,極めて速度が高く,その結果バインダの硬化速度が飛躍的に増大する。そして,バインダの硬化速度の増大は,鋳型の寸法精度の向上に貢献し,極めて高性能な3D 積層造形鋳型をもたらした。