2006 年 41.3 巻 p. 223-228
本稿は,地図情報から読み取った情報から実際の状況を推測する手法について検討することを目的として,地図情報上で示される2点間の距離の真の値を推測することを取り上げる.まず2章において本稿で用いる理論モデルについて定式化を行う.3章では理論モデルに基づき,地図情報上の距離からベイズの定理に基づき真の距離を推定する手法を提案し,合わせて推定値の性質などについて概観する.4章では都市計画分野において頻繁に用いられる長さについてケーススタディを行う.最後に5章において本稿で得られた成果について簡単にまとめ,残された課題について整理する.