2023 年 21 巻 p. 145-148
まちとしての個性はあるものの、個性が反映された特徴的なまちなみが形成されているとはいえない業務地における、景観ルールの運用によるまちなみ景観づくりのあり方について考察を行った、考察にあたり道修町通地域景観づくり協定の取組事例を検証した。道修町通では、船場後退部の「たまりの杜」としてのしつらえの誘導や「まちなみ形成のデザインキーワード」の設定が特徴的であった。事例の検証を踏まえ、こうした業務地での取組においては、地域連携コミュニティによるルールづくり、ルールの運用の蓄積によるまちなみの将来像の明確化、まちなみの将来像の手がかりとなる要素、インクリメンタルなルールの更新が重要であることを指摘した。