中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
第105回中部日本整形外科災害外科学会
セッションID: 2-F-P-7
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P-11 P 腰椎2
腸腰筋膿瘍に伴う硬膜外膿瘍に大腿神経麻痺を生じた1例
住友 暁石上 仁丸清水 広太石山 照二門脇 徹
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抄録

(目的)硬膜外膿瘍は比較的稀な疾患であり、神経症状を有するHensner分類の3期は速やかな外科的除圧が必要であるといわれている。今回我々は腸腰筋膿瘍に伴う硬膜外膿瘍に腸腰筋と大腿四頭筋の麻痺が出現した症例を経験したので報告する。<BR> (症例)25歳男性。平成17年2月10日頃より、腰部と右臀部から大腿部の疼痛により体動困難となり2月22日に他医より紹介受診した。初診時、腰下肢痛著明で白血球 15390、CRP 27.4、右腸腰筋と大腿四頭筋の筋力はMMTで1であった。MRI、CTにて第5腰椎レベルに硬膜外膿瘍と第4腰椎レベルPVMから腸腰筋を通り、鼠径部に至る膿瘍を認めた。2月25日にCTガイド下に排膿するも効果なく、3月2日に切開排膿を行い、5月16日の時点で右腸腰筋と大腿四頭筋はMMTで3+まで改善している。<BR> (考察)神経症状を有する硬膜外膿瘍は速やかに外科治療を要するが、腸腰筋膿瘍 を合併する例では大腿神経麻痺による症状が出現することもあるので注意を要する。<BR>

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