主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
血管壁が瘤状に肥大化する病気である脳動脈瘤の治療法に血管内治療がある.近年ではステントと呼ばれる,動脈瘤内の血流を低減させ血栓化を促す医療デバイスが注目を集めている.現状のステントは親血管が血栓で塞栓する可能性が指摘されている.これに対して,近年では最適化と呼ばれる手法を用いて,高多孔率でありながら血流低減効果の高いステント形状の探索が行われている.しかしながらこれまでの研究において,最適化は多数の計算モデルを必要とすることから,微細なステント形状に適合した計算格子を作成するために作業者に大きな負担がかかることが指摘されていた.そこで著者らは理想形状動脈瘤に対し,格子ボルツマン法と擬似焼きなまし法を組み合わせることにより,ステント形状作成,計算格子生成,数値流体計算,血流低減効果の評価の一連の過程を自動化した,ステント形状最適化プログラムの開発を行い,自動化プロセスの有効性を示した.