主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 日本機械学会, 日本気象学会, 日本地震工学会, 日本物理学会, 農業農村工学会, 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会
通常のER流体は分散系オイルなどが用いられ、水系の液体のER効果については、検討例がほとんどない。本研究では、水に電解質高分子を溶解させた系に電場を印加し、そのER効果を利用して流動制御を試み、その有効性を検討した。具体的には、陰イオン性高分子のポリアクリル酸ナトリウムを用い、流れに垂直な対向面に電極を配置した矩形微小流路に水溶液を流し、電場印加時の流動性の変化を測定した。水溶液中に分散した微小粒子をトレーサーとして用い、その運動を撮影、測定することにより、速度分布を求めた。その結果、無電場では対称の速度分布をしていた流れが、電場印加により流速が陽極側では低く、陰極側では高くなる変化が見られた。これは水溶液中の陰イオン性高分子が陽極側に引き寄せられ,高分子濃度に不均一さが生じた結果と考えられる。さらに、流量変化を測定したところ、電界強度が高い場合(4V/mm以上)では、流量が減少する結果が得られた。