主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
著者らは,自然風の風向変動を再現できる,「風向変動風洞」の開発を試みてきた.現在,0.5秒程度で90度までの風向変化を生じさせられる風洞を試作しているが,自然風で観測されることのある,急激な風向変動を相似するため,また実用的なサイズの模型実験を実施するためには,さらに大きな測定部を持つ風洞とする必要がある.風向変動風洞を大型化した際にポイントとなるのが,高速で開閉可能なシャッターであることから,本研究では,大型シャッターを開発し,また,それを測定部の風下側に設置した場合に生じる風速変動特性を検討した.シャッター閉塞時の風速低下は,風路内の場所によらず,短時間かつほぼ一様に生じていることから,開発したシャッターは概ね良好な特性であると考えられた.ただし,シャッター回転方向の風速変動が比較的大きかったことから,さらにシャッターから離れた位置での測定を実施することや,シャッターを測定部の風上側に設置した場合などの検討が必要である.