主催: 日本学術会議 メカニクス・構造研究連絡委員会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 九州大学応用力学研究所, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本造船学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業土木学会
2次元または3次元の物体内の電気伝導度を境界上のデータから再構成する逆問題を考える. 背景にある電気伝導度は知られているものとし, 物体内の一部分で電気伝導度が不連続的に大きくなっているものとする. このとき次のようにして, 物体の表面の一部分に局在している境界データから不連続部分の位置を推定することができる. 境界の凸包上に一点をとり, 任意に半径の球を書く.大きいパラメータに依存する境界上の関数で次の性質をもつものが存在する. 球の内部ではパラメータに関して指数的に増大し, 外部では指数的に減少する. ディリクレ-ノイマン写像が与える2次形式にこの関数を代入すると,球が包含物に交わるときには, 2次形式はパラメータに関して指数的に増加し, 球が包含物に交わらないときには, 指数的に減少する.この境界データは初等関数を用いて近似的に書ける.