理論応用力学講演会 講演論文集
第54回理論応用力学講演会 講演論文集
セッションID: 3E11
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OS7-1: 逆問題・非適切問題の解析手法の確立1
局所化された境界データからの包含物の同定
*磯崎 洋Samuli Siltanen井手 貴範仲田 晋
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抄録

2次元または3次元の物体内の電気伝導度を境界上のデータから再構成する逆問題を考える. 背景にある電気伝導度は知られているものとし, 物体内の一部分で電気伝導度が不連続的に大きくなっているものとする. このとき次のようにして, 物体の表面の一部分に局在している境界データから不連続部分の位置を推定することができる. 境界の凸包上に一点をとり, 任意に半径の球を書く.大きいパラメータに依存する境界上の関数で次の性質をもつものが存在する. 球の内部ではパラメータに関して指数的に増大し, 外部では指数的に減少する. ディリクレ-ノイマン写像が与える2次形式にこの関数を代入すると,球が包含物に交わるときには, 2次形式はパラメータに関して指数的に増加し, 球が包含物に交わらないときには, 指数的に減少する.この境界データは初等関数を用いて近似的に書ける.

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© 2005 日本学術会議メカニクス·構造研究連絡委員会
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