皮膚の科学
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セッション3-1.治療はどこまで進んだか?
抗アレルギー剤(塩酸オロパタジン)のアトピー性皮膚炎患者 末梢血単核球のTARC/CCL17およびMDC/CCL22産生に対する影響
古川 裕利
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2006 年 5 巻 Suppl.7 号 p. B43-B46

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抄録

抗アレルギー剤である塩酸オロパタジン(オロパタジン)がアトピー性皮膚炎(AD)患者末梢血単核球(PBMC)のTh2ケモカイン産生に与える影響を検討した。AD患者にオロパタジン1日10mg4週間投与し,治療前後で,血漿中およびダニ抗原刺激下培養PBMC上清中のCCL17,CCL22値を測定した。血漿中CCL17値,CCL22値,およびダニ抗原刺激下培養PBMC5日目の上清中CCL17値は治療前後で有意に減少した。また,血漿中CCL17値,CCL22値とSCORAD indexは有意に相関した。オロパタジンは,AD患者PBMCの CCL17,CCL22産生を抑制しADの症状を改善すると考えられた。

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© 2006 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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