飲料用産業機器は,アルコール含有飲料,コーヒー,果汁飲料,清涼飲料等多様な飲料を製造販売している.これら機器は多くの接液機能部品で構成され,用途に応じて多様な材料が使われている.また,これら部品の多くは耐圧容器として使われることが多く,各種環境下での樹脂材料の劣化による割れの発生,変色,膨潤等により種々の問題が生ずることがある.本研究では,まず,過去に多用されていたポリカーボネートに対するシロップによる影響を調べ,つぎに,近年多く使われ始めた疎水性ナイロンについて,シロップによる着色度合いと物性変化を調べた.また,飲料用産業機器は焼酎やウオッカ等のアルコール飲料にも使われているため,これらアルコール含有飲料による樹脂材料の膨潤や物性変化について調べた.