関東東山病害虫研究会年報
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合成性フェロモンを用いたヒメコガネの発生調査方法の検討 (第2報)
平井 洋
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1992 年 1992 巻 39 号 p. 271-276

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抄録

合成性フェロモン剤を用いた芝地でのヒメコガネの発生調査手法について総合的に検討した。
1. 広く市販されているトラップの中では湿式と乾式の捕獲効率が高く, 両者の性能はほぼ同等であった。
2. ヒメコガネはトラップの色によって影響を受けることはなかった。調査対象外のコガネムシ類が多数捕獲される場合は, 緑色または黒色のトラップを使用することで改善されると考えられた。
3. 地上1mの高さで捕獲効率が最も高く, 2mがそれに次いだ。
4. 誘引源のフェロモン放出能力は, 合成性フェロモン25mgを封入したコード状ディスペンサーと同等程度が適当と考えられた。
5. ヒメコガネは, 近接して設置したマメコガネのフェロモンの影響を受けた。
6. フェロモントラップによる捕獲消長はライトトラップとほぼ一致した。

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