耳鼻と臨床
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標準化スギ花粉エキス(TO-194)の特異的減感作療法における安全性の検討
大久保 公裕後藤 穣山岸 茂夫角尾 道夫川上 高幸中村 典彦国見 聡宏岩澤 邦明
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1999 年 45 巻 3 号 p. 251-263

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抄録

標準化スギ花粉エキス (TO-194) の特異的減感作療法における安全性を確認するために、標準化スギ花粉エキス (TO-194) 2,000 JAU/mlを用いてスギ花粉症を有する被験者20例を対象として検討を行った。その結果、重篤な副作用は発現しなかったが、軽度の作用 (試験薬との因果関係が否定できない有害事象) が2例/20例に認められ、安全率は90% (95%信頼区間68.3-98.8%) であった。副作用を発現した2例の内訳は、1例は鼻汁、1例は目のかゆみであり、投与期間内の維持量に達するまでには消失し、2例とも問題なく増量し継続できた。従って、この副作用を発現した2例の各症状とその経過、かつ被験者20例の患者背景、注射の回数ベースなどを総合的に評価すると、標準化スギ花粉エキス (TO-194) による特異的減感作療法は、安全性試験の結果、大きな問題はなく施行できる治療法であると考えられた。

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