バンドモデルにもとづく電子フォノン結合系のコヒーレント制御理論

後藤 賢一; 萱沼 洋輔; 中村 一隆

doi:10.11316/jpsgaiyo.71.2.0_1371

抄録

超短パルスレーザーによるコヒーレントフォノンの生成・測定過程について、現実的な固体電子系のバンド模型と電子フォノン相互作用にもとづいた理論の定式化および実験データの解析を行う。室温と低温のGaAs結晶における位相ロック2連パルス励起による過渡反射率変調の実験データを解析し、電子位相緩和のメカニズムからバンド状態励起に起因する不均一広がりの効果を分離し、純粋位相緩和の効果とその大きさを決定することを目指す。