大気環境学会誌
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総説
大気エアロゾルの観測的研究―長距離輸送とローカル汚染,放射性エアロゾル―
兼保 直樹
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2018 年 53 巻 2 号 p. 25-35

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抄録

大気環境学会学術賞の対象となった大気エアロゾルに関する著者のこれまでの研究において、どのような考え、予想、仮説を持って観測的研究を実施してきたのかを概観し、研究の背景となった先行研究の流れや同時期の研究なども簡潔に紹介する。アジア大陸からの2つのパターンの長距離輸送と気象との関係、関東平野での初冬季の高濃度SPM形成のメカニズム解明とモデル化、九州北部でのPM2.5の挙動、福島第一原子力発電所事故起源の放射性エアロゾルに取組むようになったきっかけなど、論文のイントロダクション部分においても記述しにくい研究開始時の状況、第一歩の踏み出しの経緯など、この総説の場を借りて紹介したい。

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