肩関節
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治療法
ノンセメントショートステムを用いた人工肩関節置換術後のX線所見について
堀江 亮佑中溝 寛之川田 明伸
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2020 年 44 巻 1 号 p. 223-225

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抄録

 今回我々はノンセメントショートステムを用いた人工肩関節置換術後のX線所見を調査した.Tornier Ascend Flexノンセメントショートステムを用いた解剖学的全人工肩関節置換術(以下TSA)・リバース型人工肩関節置換術(以下RSA)を施行した患者のうち術後1年以上経過観察できた19肩を対象とした.平均年齢は76.5 ± 6.3歳,術式はTSA8肩,RSA11肩であった.単純X線正面像においてradiolucent line,骨吸収,spot welds,condensation lineの有無を調査した.radiolucent line2例,骨吸収2例,spot weldsを4例認めた.stem遠位にspot weldsを認めた症例が多かったことから,近位固定タイプの機種を使用してもステム遠位で固定される可能性が推測され,今後はステムの緩みに注意しながらステムの形状別にも調査する必要があると考えられた.

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© 2020 日本肩関節学会
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