2008 年 40 巻 7 号 p. 614-618
小児心臓カテーテル検査において正確な血行動態評価のため,自然睡眠に近い鎮静が理想である.今回塩酸デクスメデトミジン(以下DEX)とプロポフォール(以下PRP)を鎮静剤として用いて,小児心臓カテーテル検査を施行した.
15人の小児患者に対して施行し,合併症は認めなかった.体動を認めた症例はあったが,対処を必要とした血行動態変化,呼吸抑制は認めなかった.
DEXは少量PRP併用により体動は少なく呼吸抑制はなかったが,低血圧,徐脈傾向となるため,検査中の血行動態の変化に注意するべきである.使用法,観察項目に十分留意すれば,小児科領域においても有用性は期待できる.